小遺物
動物形およびデフォルメされた動物形の土製土偶が最も多く、ヒト形を模した小型土偶の破片も少数出土しています。 また指でひねって整形したような小形で不定形の土製品も多く出土していますが、その用途は不明です。 ビーズは様々な形のものが見られ、様々な石材が用いられています。粘土製のビーズは両端が窄まったバレル形のものが特徴的です。未加工の銅鉱石やクジャク石とともに、叩いて伸ばした自然銅をコイル状に巻いて加工した銅製ビーズも見られます。骨角器では錐、篦が多く、石製の紡錘車とともに出土量の多い小遺物です。ほとんどの小遺物は覆土から出土しており、遺構との明確な関係がわかる例はまれですが、乳幼児埋葬が見られるピゼ壁建物(166号遺構)の小部屋からは、例外的に多くの小遺物が出土しています。副葬品ではありませんが、2点の粘土製ビーズ、動物形土偶、磨製石斧、紡錘車、磨石、骨製錐、骨製篦、骨製ビーズが建物内の小部屋から見つかっています。