計画研究

研究項目B01「西アジアの環境と資源」

都市化ともに生じた、西アジア各地における資源の都市空間への集中(食材、土、石材、金属、水など)、コミュニケーション網やテクノロジーの発達などを、西アジア各地の堆積物と遺物の分析によって明らかにし、都市の発生・変容と環境の相互関係を地球科学的・物質科学的に解明する。また、西アジア各地において環境調査・資料収集を行い、それを分析する。

計画研究4
「古代西アジアをめぐる水と土と都市の相生・相克と都市鉱山の起源」

「都市化」は、増大する人口をまかなうための食料・燃料・建築材など、生活を維持するための資源や威信材の集積や、それらの運搬を容易にする交通網(陸路・水路)の整備を必然的にともなう。本計画研究では、環境や地政学上の推移が古代西アジア都市の形成や衰亡に及ぼした影響を「水と土と都市の相生・相克のプロセス」という観点から考究する。堆積物、あるいは構造物・製品として残された遺物の素材から情報を読み取る物質科学的手法により、都市化にともなう資源集積システム、コミュニケーション網の整備と維持、粘土・冶金テクノロジーの発達過程などの問題を明らかにする。とくに「銀」を指標とした「都市鉱山」の形成過程の解明から、資源集積システムの発達史を明らかにする。具体的には、チグリス・ユーフラテス川流域の前7000年頃から紀元前後頃までの遺跡を中心に、1)都市形成のバックグラウンドとなった環境条件(古環境・地形・水・土壌)や都市への物質流入路条件(水路・道路網)の調査・分析、2)各遺跡出土の粘土製品(壁土・日干レンガ・土器・竈など)などの遺物の微量元素分析・組織解析・同位体分析、3)遺跡の年代別・規模別の指標値変化の解析、4)環境・金属集積・粘土・冶金技術向上からみた「都市鉱山」と古代都市の形成の解明と総括を行う。領域全体の分析部門の役割を受け持ち、各計画研究との連絡を密接に保ち領域全体の底上げに貢献しながら、西アジアの時空間にまたがる土・水・金属に関する組成・物性のデータベースを構築する。

メンバー

研究代表者
安間 了(徳島大学大学院社会産業理工学研究部・教授、地質学・研究の総括)
研究分担者
黒澤 正紀(筑波大学生命環境系・准教授、鉱物学・微少領域分析)
池端 慶(筑波大学生命環境系・助教、鉱床学・金属同位体分析)
荒川 洋二(筑波大学生命環境系・教授、岩石学・金属同位体分析)
丸岡 照幸(筑波大学生命環境系・准教授、地球化学・硫黄同位体分析)
八木 勇治(筑波大学生命環境系・教授、地震学・災害科学研究)
中野 孝教(総合地球環境学研究所・名誉教授、環境科学・環境同位体分析)
横尾 頼子(同志社大学理工学部・助教、環境科学・水質および土壌化学分析)
昆 慶明(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門・主任研究員、地球化学・ICP-MS分析)
佐野 貴司(国立科学博物館地学研究部・研究主幹、岩石学・XRF全岩組成分析)
若狭 幸(弘前大学地域戦略研究所・助教、Al, Be および Cl 同位体を用いた地形面年代測定)
下岡 順直(立正大学地球環境科学部・助教、地球年代学・OSL年代測定)
淺原 良浩(名古屋大学環境学研究科・准教授、岩石学・同位体分析)
堀川 恵司(富山大学大学院理工学研究部・准教授、古環境学・鍾乳石の分析)
申 基澈(総合地球環境学研究所研究基盤国際センター・准教授、ICP-MSによる微量組成分析および金属同位体分析)
研究協力者
南 雅代(名古屋大学宇宙地球環境研究所・教授、文化財科学・放射性炭素年代測定)
笹 公和(筑波大学数理物質系・准教授、加速器分析学・加速器分析)
渡辺 千香子(大阪学院大学国際学部・教授、メソポタミア美術・環境史研究)
辻 彰洋(国立科学博物館植物研究部・研究主幹、微化石学・珪藻分析)
パークナー トーマス(筑波大学生命環境系・助教、地形学・GISおよびリモートセンシング)

Copyright © 2018 The Essence of Urban Civilization: An Interdisciplinary Study of the Origin and Transformation of Ancient West Asian Cities.